Feelings of 15
“前は悪かった!俺、男とか思ってないから!”
殴り書きだったけど翔の字だった。
もう、気まずいのはやめようってことか…
まさか翔から言ってくるとは思わなかった。
嬉しかった。
あたしだけだったらきっと
ずっとこのままだったよ。
翔から言ってくれた…
めっちゃ嬉しい。
だって翔はあたしとこのままじゃ嫌だって思ってくれたんでしょ?
“あたしこそ、ごめん。”
そう書いて翔の机に放り込んだ。
翔はそれを見て笑った。
彼の笑顔を見たのは久しぶりだった。
あたしも笑った。
授業中なんてのは気にせずに
そのあと数10分間か、ただ1人でニコニコ笑っていた。
あたしたちはその後もずっと手紙交換を繰り返していた。
歴史の授業中手紙は何通にもなっていった。