Feelings of 15
彼女の席
「お前もさ、よく頑張るよな。」
大友が言った。
「ほんと辛いと思うけどさ…頑張れよ。」
あたしはただ頷くことしかできなかった。
なんでこんなに二人は優しいんだろう
こんなあたしになんで優しくしてくれるんだろう…
そう考えると涙が余計に出てきた。
「わぁ!泣くなって!」
裕也が言った。
あたしの涙はうれし泣きに変わっていた。
「悲しいんじゃなくて、嬉しいの!」
あたしは言った。
裕也と大友は困ったように笑う。
「まいったなー。こういうときどうしていいかわかんねーよ。なぁ裕也。」
「確かにな…はたから見れば俺らが泣かしてるみたいだもんな。」
二人の会話を聞きながら
あたしはずっと涙を流し続けた。
でも、
その顔は笑っていた。