____苺の季節____
担任は、中里 満(なかざと みつる)先生。


大学卒業して数年の爽やかな男性教師。


笑顔の可愛い体育会系。


きっと、生徒にモテると思う。


「それでは、クラスに戻ってホームルームをします」

指示に従い、皆が動いた後、中里先生がアイツの前に来て笑顔を輝かせて言った。


「鳴海(なるみ)、お前、クラス委員どうだ?それか生徒会……」


「え―?またその話かよ、俺はしないって、陸上オンリーで行きたいっす」


「陸上は俺が引っ張って来たんだし、やってもらうよ、春休みも練習に顔だしてたんだろ?

佐藤コーチも誉めてたぞ」


「いやいや、まだまだです」

「そんな謙遜なんかして―、まぁいっか、とりあえず考えておいてくれ、

ホームルームでやっても立候補者出ないと思うんだ、
その時、指名させてもらうよ」


「勘弁してくださいよ」


中里先生は親しげにアイツと言葉を交わし去って行く。



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