____苺の季節____
「さっき言ってた【約束】はこの事?」

鳴海は頷いた。

「そう、お前を想い続ける約束、そして【もうひとつ】信じる約束………」

「信じる約束?」


「これから夏休みじゃん?だけどよ、俺は母さんの事や部活で忙しくなるし、会えない事も多くなる、

杏奈だって、合宿やコンクールや定期演奏会、マーチングフェスティバル……遠征、色々あんだろ?

すれ違いが続いても俺はお前の事を想う……、そして信じる、

杏奈さ、俺っていう彼氏がいるのにモテんだよなぁ、
正直、心配でめげそうになるけど信じるって決めた」


両手であたしの頬っぺたを包む。


「…冬也とか…他のクラスの奴も、お前の事諦め切れねーみたいだし…、それとアイツもきっと」

アイツ?



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