____苺の季節____
「ん、分かってる」
ニッと笑った鳴海は、あたしの右手を腕からほどいて大きな左手を重ねた。
あたしも信じてる。
ずっと想う。信じる。
約束…するね。
「すげーな、海の色ってホントに変わるんだな…」
鳴海は、初めて知ったみたいに好奇心で瞳を輝かせた。
「空の色を映してるんだよ」
あたしが指差す空は、向こう側から紫色が広って夜の色に染まり始めるところ。
穏やかな波も真似してる。
あどけない少年みたいな横顔をしてる鳴海と、もっとコドモのあたし。
潮風があたし達の幼いけど真剣な約束を優しく包んでくれた気がした。
少しずつ潮位が上がる砂浜。
テトラポットの上で誓うようにキスをしたあたし達。
静かな夏の日が沈む頃まで、ずっとずっと……寄り添っていた。
ニッと笑った鳴海は、あたしの右手を腕からほどいて大きな左手を重ねた。
あたしも信じてる。
ずっと想う。信じる。
約束…するね。
「すげーな、海の色ってホントに変わるんだな…」
鳴海は、初めて知ったみたいに好奇心で瞳を輝かせた。
「空の色を映してるんだよ」
あたしが指差す空は、向こう側から紫色が広って夜の色に染まり始めるところ。
穏やかな波も真似してる。
あどけない少年みたいな横顔をしてる鳴海と、もっとコドモのあたし。
潮風があたし達の幼いけど真剣な約束を優しく包んでくれた気がした。
少しずつ潮位が上がる砂浜。
テトラポットの上で誓うようにキスをしたあたし達。
静かな夏の日が沈む頃まで、ずっとずっと……寄り添っていた。