____苺の季節____
「ねぇ、名前、教えてくれる?

鳴海君……だっけ?」


「あ、名前ね……、ちょっと待って」

何故か、一度咳払いして深呼吸。


「俺は、進藤 鳴海(しんどう なるみ)、

鳴海って呼んで」


そう言って少し赤い顔をしたから、また驚いた。


あたしは、この、進藤 鳴海のペースに巻き込まれている気がしたけど、


知らないうちに笑顔になってた。


「やっばい…、その笑顔もキュート」



また、そんな事言う。


鳴海は不思議なヤツ。


本当に驚きの出会いだった。


かなり賑やかなスタートを切ったと思う。


そう、これが、あたしの、夢見た高校生活の新しいスタートだった。


 








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