____苺の季節____
「彼、進藤君…、結構、人気があるみたいだよ、

『スーパーボーイ』って噂されてるの知ってた?」


小さく首を振る。
アイツが?スーパー……なんとか、なんて。


「さっきも2年生の女子が何人か来てたし、

他のクラスにも、進藤君の事、目をつけてる女の子いるみたい」


詩織ちゃんが、あたしの目をじっと見ながら、ゆっくりとした口調で言う。

そして、あたしの手を握って顔を覗き込んだ。


「杏奈ちゃんは、他の子に、彼を取られちゃっても良いの?」


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