____苺の季節____
鳴海の顔を見た途端、パッと手を離して、挙動不審になる草島先輩。


「コイツに何か用あんの?」

「い、いやぁ……、か、可愛い子だなぁなんて思って、その、そんな感じ」


どっちが先輩かわからない。鳴海の方が圧力かけてるけど。


「ふーん、で?」

「いやいや、鳴海の知り合い?友達…とは知らず、えっと」


「違う」


「は……い?」


草島先輩もおどおどし過ぎ。


「ちげーよ、俺の彼女……、ツレな訳、

だから、

二度と指一本触れるな、

ってか面見せんな、

ムカつくからよ」



「あ、はい、わかりました」

草島先輩は、憐れな程慌てふためいて去って行った。

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