山賊眼鏡餅。
「さあ、乾杯しよう!」


沼袋部長が言う。


平田が、スパークリングワインのようなものをグラスにそそぎ、みんなに配った。

乾杯の掛け声が地下プールに響き渡る。


スパークリングワインのようなものを飲むと、冷たくさわやかな味がした。


私の誕生日を祝うためにみんなが集まってくれたなんて信じられない。


みんな水着まで着ている。

橋本ミミは、白いツーピース、真帆はカーキの大人っぽいビキニだ。

沼袋部長は風の谷のナウシカの柄のぶかぶかの水着だ。

意外に個性派だ。

目黒さんはどこで手に入れたのかわからないような真っ黄色で奇抜な柄のワンピース型の水着を着ている。

椎茸に山羊が座っておにぎりを食べているプリントがついている。

相変わらず大きな胸は、男性陣の目を釘づけにしていた。


みんなプールサイドに腰掛けて、スパークリングワインのようなものを飲んでいる。

私は洋服なので水に浸かることができなかった。



「ミチコさん、これ私たちからのプレゼントです!」

目黒さんにリボンの付いた包みを手渡された。


「ありがと。なんだろ」
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