山賊眼鏡餅。
山嵐ノゾミの部屋は、広めのワンルームだった。

ピンク色だらけの可愛い部屋だ。

ピンクの生地に黒いレースが付いたカーテンが印象的だ。

キッチンはきれいに整頓されている。


ピンクのシーツがかかったベッドに、平田と目黒さんが、ちょこんと腰掛けている。


二人とも、どういう偶然か、ピンクの服を着ているので、インテリアにすっかり溶け込んでいた。

平田はピンクのポロシャツ、目黒さんはピンクのワンピースだ。


「ミチコさん、遅いじゃないですか!」

平田が言う。


「沼袋部長も、もうすぐ着くらしいですよ」

得意げに目黒さんが言う。


山嵐ノゾミは、さっきからずっとキッチンで忙しく働いている。


料理が得意という話なので楽しみだ。


しばらく目黒さんと話しているとドアフォンが鳴った。


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