山賊眼鏡餅。
休み休み2リットルを飲むと、再び弟は横になった。


ひどい有様だ。



「アネキー。気持ち悪いよー」


「お酒なんて飲むから……」


「めかぶさんに勧められちゃってさぁ」


「無理しないでよ」


やはり、良い人たちとは言っても、アウトローだ。


未成年にお酒を飲ませることもいとわないとは。


あまり親しくなりすぎるのも、良くないのかもしれない。


弟の頭を撫でてやっていると、横をすごい速さで誰かが通過した。




男が二人。




しましまのお揃いの服を着ている。


私はその二人に釘づけになった。






ウルフ中川と平田。



声をかける間もなく、二人は走り去って行った。



私はとっさに後を追った。
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