山賊眼鏡餅。
第5章
帰還
二日後。
平田とウルフを捕まえたという連絡がハジメからあった。
ハジメの家に行くと、しましまの服を着せられた二人が、ぷりぷりとケンカをしていた。
「ウルフさんが、そんなんだから、山賊に捕まるんですよう」
「オマエが変な椎茸みたいなやつ齧って腹を壊すのが悪いんだろ」
「こっの~~……あっ!ミチコさん!」
「平田、良かった。無事だったんだね」
「無事じゃないですよう。山賊に捕まって大変だったんです」
「あはは」
「笑い事じゃないですよ」
ハジメが、麦茶を持ってやってきた。
「わっ。山賊!」
「ミチコ、御覧の通り、すっかり洗脳は解けたよ」
にっこり笑ってハジメは言った。
「ミチコさんっ、山賊と知り合いなんですか!?」
平田が目を丸くして言う。
「知り合いっていうか私の彼氏……」
「え……ええぇぇえ!!?」
「まあ、いろいろあってね」
「ふん。おませさんだな」
ウルフ中川が言う。
「ハジメ……」
「何?」
「洗脳されていた時の記憶とかはどうなの?」
「ばっちりあるよ」
「そうなんだ」
「ちょっと、ミチコさん。なんで僕らに直接聞かないんですか。いくら付き合っているからって……」
「俺の場合は……」
ウルフが言った。
「俺の場合は、気付いたら山にいた……。ひっそりと山で暮らさないといけないと思い込んでたな」
「合コンの日の夜に襲われたんですか」
「翌日の早朝だったかな……っていうか、君、ハム研のスパイだったんだってね」
「スパイっていうか……」
「平田から全部聞いた。あの合コン、結構気合い入れて行ったんだけどな……なんてね」
「ごめんなさい」
「ははは。良いさ。気にするな。いや、あの時、男子トイレで、メンバーの一人を見た時はびっくりしたな」
平田とウルフを捕まえたという連絡がハジメからあった。
ハジメの家に行くと、しましまの服を着せられた二人が、ぷりぷりとケンカをしていた。
「ウルフさんが、そんなんだから、山賊に捕まるんですよう」
「オマエが変な椎茸みたいなやつ齧って腹を壊すのが悪いんだろ」
「こっの~~……あっ!ミチコさん!」
「平田、良かった。無事だったんだね」
「無事じゃないですよう。山賊に捕まって大変だったんです」
「あはは」
「笑い事じゃないですよ」
ハジメが、麦茶を持ってやってきた。
「わっ。山賊!」
「ミチコ、御覧の通り、すっかり洗脳は解けたよ」
にっこり笑ってハジメは言った。
「ミチコさんっ、山賊と知り合いなんですか!?」
平田が目を丸くして言う。
「知り合いっていうか私の彼氏……」
「え……ええぇぇえ!!?」
「まあ、いろいろあってね」
「ふん。おませさんだな」
ウルフ中川が言う。
「ハジメ……」
「何?」
「洗脳されていた時の記憶とかはどうなの?」
「ばっちりあるよ」
「そうなんだ」
「ちょっと、ミチコさん。なんで僕らに直接聞かないんですか。いくら付き合っているからって……」
「俺の場合は……」
ウルフが言った。
「俺の場合は、気付いたら山にいた……。ひっそりと山で暮らさないといけないと思い込んでたな」
「合コンの日の夜に襲われたんですか」
「翌日の早朝だったかな……っていうか、君、ハム研のスパイだったんだってね」
「スパイっていうか……」
「平田から全部聞いた。あの合コン、結構気合い入れて行ったんだけどな……なんてね」
「ごめんなさい」
「ははは。良いさ。気にするな。いや、あの時、男子トイレで、メンバーの一人を見た時はびっくりしたな」