山賊眼鏡餅。
しばらくすると、リス研のメンバーたちは、頭に宇宙人のぴろぴろのついたカチューシャをつけて、フランクフルトを売り出した。


しばらくはまじめに働いていそうなので、私たちはかき氷を食べながら様子をうかがうことにした。


橋本ミミはにこにこ笑いながら、フランクフルトを売っている。


こうして見ていると、とても恐ろしい犯人には思えない。


平田が7杯目のかき氷を食べ終えて、腹痛に苦しみだした頃、橋本ミミは持ち場から離れた。


オード卵と一緒だ。


私たち3人は後をつけた。


オード卵とミミは、たこ焼きを食べたり、りんごあめを食べたりしながら、仲良さそうに歩いていた。


なかなか、1人にならない。

それどころか、鶴見ミツルまでやってきて、3人で金魚をすくい始めた。


「お祭りって1人で回るものじゃないし、もうあきらめて、声かけちゃいましょうよ」


目黒さんか言う。


「そうですよ。もう僕はおなかが限界です」


青い顔をして平田が言う。

「わかった。普通に声かけてみるよ」


私は1人で、ミミたちの集団に近づくことにした。


目黒さんは橋本ミミに警戒されているし、平田を鶴見やオード卵の前に出すのも、合コンのぼろが出そうで避けたかった。


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