山賊眼鏡餅。
「この変態男!」

私が言うと、オード卵はネオンカラーのピンクのパンツを持って、やってきた。


「心配しないでも、あんたにもかぶせてやるよ。おいらのパンツ」


「やめて!変態!」


「ちゃんと洗濯してあるから大丈夫だぜ。ダウニーの良い匂いがするだろ!」


「やだ!」


「髪をツインテールにして、パンツの足を通すところから、毛を出そう。きっと似合うぜ」

オード卵はそう言うと、私の髪の毛を束ね始めた。


「やめて!触らないで!お願い!」


「さあ、ツインテールが完成したぜ」


「やだ!やめて!」


「へっへっへ」


オード卵は私の頭にピンクのパンツを乗せた。


その時だった。



小窓から、すごい勢いで、人が降りてきた。


黒いパンツに黒いシャツ。


「ミチコ!」


ハジメだ。


「ハジメ!」


「助けにきた。もう大丈夫だ」


ハジメは、素早い動作で私のロープを解いた。


「なっなんだあ!?」

オード卵が叫ぶ。


「初対面じゃないはずだ」

ハジメが言う。


「おっおまえは、山でおいらを殴った……さ、山賊……!?」


「正解」


「くそっ……どうして、どいつもこいつもおいらの恋路の邪魔をするんだ!?」

「おまえの愛し方が、間違っているからだ」

ハジメが言う。


「おいらは誰よりもミミを愛してる!間違ってなんかいないぜ!」


オード卵は、そう言うと、サボテンの鉢植えを手に持って、ハジメに突っ込んだ。
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