山賊眼鏡餅。
「キャ」

私は思わず悲鳴をあげた。


ハジメが、素早くオード卵の手を蹴飛ばす。


サボテンが宙を舞う。



そして、平田の頭に落ちた。


私が視線を戻した時には、、ハジメがオード卵を取り押さえていた。



「ミチコ、そこのロープを取ってくれ」


「わかった!」

急いでロープをハジメに手渡す。


ハジメは素早くオード卵を縛った。


「ハジメ、どうして私がここにいるってわかったの?」


「ここは山のすぐふもとだからな。巡回していたら、様子がおかしかったから、見にきたんだ」


「持つべきものは、山賊の彼氏だね」


ハジメはにっこりとほほえんだ。


「そうだ、ミミさん、大丈夫かな!?」


私はベッドに横たわるミミのそばに行った。


「息はしてるみたい……」


「睡眠薬で眠らされているだけみたいだな」


「わかるの?」


「ほら。ここに袋がある」

ベッドの横に、病院でもらうような薬の袋が置いてあった。

薬品名が書いてあったが、聞いたこともないような名前だった。


「ハジメ、詳しいね」


「まあ、山賊だからな」

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