山賊眼鏡餅。
泣き疲れて涙が枯れた頃、赤頭巾ババアが戻ってきた。

手に、長い棒を持っている。



「ひゃっひゃっひゃ。これが何か知りたいかい?」

うれしそうに赤頭巾ババアは言った。


「これはなあ、『冷し中華始めました』っていう旗の棒じゃよ。コンビニエンスストワにあったやつじゃ」


「ストワだと!?それが何だって言うんだ!」

弟が言った。



「使い方を教えてあげよう」

赤頭巾ババアは、そう言うと、冷し中華旗の棒を檻に向かって突き刺した。



「痛てぇ!」

弟が叫ぶ。



「こうやって使うんじゃ!」

鋭い痛みが太ももに走る。

赤頭巾ババアが、檻の中の私たちを、長い棒で突いているのだ。




よくしなる細い棒だが、地味に痛い。




「やめろ!」


「ひっひっひ。苦しめ苦しめ」


冷し中華の棒は、容赦なく私たちの体を突き刺す。




「痛っ!なんでこんなことするんだ!」



「仕返しじゃ」
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