なまやさしい歌
青い春
5つ年の離れた兄貴が突然、20万くれた。


僕にとっては、かなりの額になる。使途不明金。
自由に使っていいよって言われても、困る。


何かあったの?って尋ねると、父さんには言うなよって、ただ、そういうだけで他には何も教えてくれない。

不敵な笑みでもないから、やっぱり気になる。

財布に2万だけ入れて、残りを机の引き出し、枕の下、写真立ての中、ゲームソフトのパッケージの中に分散した。


だって怖いんだもの。
親バレよりもその意図が。
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