闇と深紅に招かれて~召喚編~
「こんにちは。ボクはクズハ。」
鈍い照明の中でもキラキラ輝く金髪に
くっきりとした青い目。
そのくせにえらい日本的な名前だ。
思っていると、
「これは、魔界用の姿だ。
ボクは宝石を身につけているせいで、
人間の時とは違う姿になっている。」
「宝石?」
「そう。ここでは、力であり、
見た目も、その宝石の格に左右される。」
「じゃ、クズハの身につけている宝石は、
極上の宝石、っていうこと?」
彼はその綺麗な顔に、
満面の笑みを浮かべた。
「それって、ほめ言葉?
まあ・・・いい宝石ではある。
ここにきて、苦労して手に入れたから。
けど、極上、ってほどではない。」
「ふーん。でも、何で、苦労して
手に入れた宝石で綺麗になってるのに、
わざわざ老婆のかぶり物
なんてしてるんだ?」