闇と深紅に招かれて~召喚編~
「それなんだな。宝石は、別に綺麗になるために
手に入れるんじゃない。
力が欲しいから、手に入れる。
人間や、一部の魔族、魔王に限って、
宝石から力を得られるんだけど、
そういう者は、かえって
宝石から力を得られない者に恨みを買っていて、
けっこう狙われるんだ。
だから、より、格の高い
宝石を、ボク等は探して身につける。」
「・・・そうなんだ。」
常に狙われている身だから、
身を守るためにより大きな力が
必要なのか。
なかなか大変なんだな。
「あれ?でも、かぶり物の訳は?」
「低級魔族の中に、フィックス
という種族がいてね、
こいつがものすごく綺麗な見た目で、
その見た目で、他の魔族や
迷い込んだ人間を
誘って・・・いや、奴等には
ほとんど知能がないから、
誘ってっていうのは
おかしいかな。
とにかく自分の見た目を
餌に本物の餌をおびき寄せて
食らうんだ。ぱくって。」