闇と深紅に招かれて~召喚編~


「それなんだな。宝石は、別に綺麗になるために

手に入れるんじゃない。

力が欲しいから、手に入れる。

人間や、一部の魔族、魔王に限って、

宝石から力を得られるんだけど、

そういう者は、かえって

宝石から力を得られない者に恨みを買っていて、

けっこう狙われるんだ。

だから、より、格の高い

宝石を、ボク等は探して身につける。」


「・・・そうなんだ。」


常に狙われている身だから、

身を守るためにより大きな力が

必要なのか。

なかなか大変なんだな。


「あれ?でも、かぶり物の訳は?」


「低級魔族の中に、フィックス

という種族がいてね、

こいつがものすごく綺麗な見た目で、

その見た目で、他の魔族や

迷い込んだ人間を

誘って・・・いや、奴等には

ほとんど知能がないから、

誘ってっていうのは

おかしいかな。

とにかく自分の見た目を

餌に本物の餌をおびき寄せて

食らうんだ。ぱくって。」



< 38 / 107 >

この作品をシェア

pagetop