闇と深紅に招かれて~召喚編~
自分の体がボウッと発光して、
制服が、黄緑色になった。
「えっ?」
驚いて本を覗き込むと、
そこにあった絵は
ルカの学校の制服の
イラストに変わっていた。
「どうぞ。」
クズハが持ってきた
銀の蔦の這う鏡の中に、
本の中の黄緑を着た、
ヒトがいた。
半袖の先から延びた腕に、
きつくも緩くもなく
オーガンジーがまとわりついて
指の傍まで続いている。
そしてそのオーガンジー
の下の腕は、ほんのり黄緑色で、
葉っぱの葉脈のようなものが
浮き出て見えている。
付け根に行くほど濃い緑になっていて、
見ると、足も同じようになっていた。
「あたし、葉っぱになってるけど?」
「ああ。それは自前だと思う。」