闇と深紅に招かれて~召喚編~
ルカは一瞬身を引いて、
逃げる体制に入りかけた。
けれど、
思い直して、
それに向きなおった。
それは、
そこに崩れていた骨だった。
こちらに近づきながら、
周りの闇を
少しずつちぎり取って、
小さな無数の球体にし、
骨にまとわせている。
それは骨を覆い尽くすと
体を形どった。
大きな黒いドットで描いた
オオカミのような
姿だった。
けれどサイズ的にはしろくまで。
「待って、何?
あたしを襲うつもり?」
訊いても答えは返ってこない