闇と深紅に招かれて~召喚編~
「なんか、ずるい。」
「そうか?這い出せばよいことだ。
ここはもともと
魂の抜け殻の保管庫なんだ。
魔界で魂を失った者が
”タデ虫”によって
ここに運ばれてくる。」
「じゃ、何で出口があるの?」
「出口というか、
一応俺が中身を管理しているから、
俺が中にはいれるように
なっているだけだ。
たまに紛れ込む者もいるから、
その出口にもなっているのは
事実だが。」
「じゃ、なんで、
出口が見えにくいように
小細工されてるわけ?」
ハントはにっと笑った。
「”魂の抜け殻の保管庫”
ではあるけれど、誰も、
その抜け殻を
探しに来る者はいない。
本来そういうときのために
俺がいるんだけど、
俺はもうずっと、
その仕事をしていない。