闇と深紅に招かれて~召喚編~
「頑張って逃げようと
しているのがいたら、
手を貸してやることも
あるんだよ。」
ルカが怒っているのを
察したハントは、
自分をフォローして言った。
「で?あたしにはその手を
貸してくれた訳?」
ハントは苦笑いをして、
首を横に振った。
「ルカ、強そうだったから。
実際、自力で出てきたし。
ここから誰かが出て行くことは
よくあるけれど、
自力で出てきたのは
本当に120年ぶりくらいだよ。」
ルカは、ハントに向かって
剣を引き抜くと
ハントめがけて振り下ろした。
目を見開くハントの頭に
コン
と束の先をお見舞いした。
「ばか。」
捨て台詞を残して、
森の方へ行こうとした。
「待って。」