闇と深紅に招かれて~召喚編~
怒ったままルカが振り返ると、
心配顔のハントがいた。
あまりに予想外な
その表情に、
ルカはちょっと
拍子抜けした。
「はじめに訊いたこと、
覚えてる?
ルカは、殺されようとした。
って俺答えたよね。
普通、こんなところを
使って魂を手にいれようなんて
連中は、
下等な悪魔に決まってるんだ。
けど、
さっきここに来たのは、
魔王の一人だった。
身を隠してはいたけれど、
そんなの気配でわかる。
番人ごときにそれを
悟られるはずないと
タカをくくってたんだろうけど。
おかげで、
ルカに、忠告できる。
ルカ、あんた、
相当力のある者に
狙われてる。
それに、」
ハントはルカに近づいて、
その赤い瞳で
ルカの目を覗き込んだ。