闇と深紅に招かれて~召喚編~

自分で自分に確かめた。

赤い絨毯に、黒い壁。

光に照らされたその場所を

ぐるっと見ると、

ルカは歩き出した。

ルカの感覚では、

大きなホテルの中のような

広さだ。

ただ、こんな凝った、

ある意味薄気味悪いつくりの

ホテルなんてないだろうけれど。

廊下の先を曲がると、

急に

床が、むき出しの

石造りになった。

ひんやりとしている。

その先に、上へ向かう階段と、

ドアがあった。


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