闇と深紅に招かれて~召喚編~
ドアから、行くべき?
だって、
おばあちゃんがいるかもしれない。
ルカは
ドアに進んだ。
煤のように黒い
そのドアを開けると、
「誰だ?」
声がした。
一瞬、
逃げ出そうかと思ったが、
踏みとどまる。
石造りのその部屋にいる人に、
興味があった。
奥にある、
冷たそうな天蓋付きのベット。
そこに、その人は座っていた。
半分横になったような、
優雅な姿勢で、ルカを見ている。
「ごめんなさい。あの、あたし、
おばあちゃ・・・いえ、
冴子を探しているんです。」
「冴子を?」
言って、その人はニッと笑った。
よく見ると、
恐ろしく美系だった。
綺麗に整った顔に、
短い黒髪、黒い瞳。白い肌。