【コラボ】碧きコ惑のミューゼ~黄昏の彼方~
「ああ、もう、どうしてこう、ヨーロッパの道って、延々同じ光景なんだろうなあ。
ノインは車を走らせていた。
ベリルの擁護を受けながら、ヨーロッパの大学に通っていた。
ベリルというのは、遠縁の親戚のオジさんなのらしい。
見た目はノインより少し上くらいにしか見えないので、その辺のつながりがよく飲み込めないのだけれど。
そのベリルに、夏休みになるなり、お使いを頼まれたのだ。
日頃お世話になっている人なので、逆らえない。
それに、何となく、ベリルのことは好きだった。
だから、逆らわない。
「この道の途中だったと思うんだけど」
ノインはスピードを緩めた。
放浪している友人を、今日、ここで拾ってほしいと言われたのだ。
少し先で、人影を発見した。
あれだな。