【ｺﾗﾎﾞ】碧きコ惑のミューゼ～黄昏の彼方～
「でも、じゃあ、何だって、
わざわざ命の大切さ、
なんて教える必要があったんだろう。」
すべて、
ノインを軍隊から引き出すための
罠だったとしたら？
理由は何でも良かった。
除隊さえしてくれれば。
なのに、
よりにもよって
人を殺すのが嫌になるように、
なんて、
モノスゴク残酷な方法を
選んでくれた。
そうすると、
後は簡単な理由だ。
カレンを殺したのはベリル
そう思い込ますだけでよかった。
ノインに写真を見せれば、
ノインが勝手に復讐劇を演じてくれる。
けれど実際のノインの方は、
想定されていたよりも
ショックが大きすぎた。
そのあまり、
記憶を閉ざしていた。
だから、
ベリルの姿が、
カレンを刺した犯人に
酷似していたことなんか
気づかなかった。
皮肉なことに、
それでも、
ノインはお金のために
すぐに動いてしまったのだけれど。
