【コラボ】碧きコ惑のミューゼ~黄昏の彼方~
拍手をしたいような、
綺麗な動きだった。
店員の女の子の悲鳴が上がり、
そのそばで飲んでいた客も
凍り付いていた。
ヤバっ。
やってしまった。
あんまりベリルが、
いい動きをするもんだから。
逃げようかな。
思った瞬間、
エメラルドの瞳に捕まっていた。
短い金髪に、整った顔。
綺麗なエメラルド色の瞳。
何もかも、写真より数段綺麗だった。
そして、
その瞳の色に一瞬見とれたおかげで、
完全に逃げ遅れてしまった。
銃を構える腕より内側へ
入り込まれている。
自分の動きが鈍ったのかと思った。
けれど、違う。
ベリルの動きが恐ろしく速いのだ。
こんな人間に、狙われる側じゃなくて
良かったと、心底思った。
けれど、
既に敵に回してしまっている。
ナイフを引き抜こうとした両腕も
動きがちゃっかり読まれていたらしく、
捕まってしまった。
仕方なく、
綺麗な色の目をじっと見た。
ベリルが口を開く。