光を背負う、僕ら。―第１楽章―

あたしはしばらく寝転んでいた後、勢いよく起き上がった。



上半身を起き上がらせて、ベッドに腰かけた状態になる。



そのままぼんやりと、窓から外を眺めた。



オレンジ色の空は、半分ほど暗闇へと変わりつつある。





今日の塾は8時からだっけ。




壁掛け時計を見上げた。



針は、6時47分という時刻を指している。



ほのかに1階からは、夕飯の匂いみたいなものが漂ってきている。




もうすぐ夕飯だし、先に塾に行く準備でもしよっかな。




そう思いながら、塾に行く時に使うトートバッグを持った。



通学鞄から塾で使う教科書や下敷き、筆箱などを取り出す。



そしてそれらを、素早くトートバッグの中にしまいこんだ。




「えーっと、塾のワークはっと……。」




ボソボソと呟きながら、勉強机の本立てから分厚いワークを取り出す。



その時ふと、机の上に置いてあるプリントに目がいった。




「………。」




まるでプリントに目を奪われたかのようにそのままプリントを見たまま、トートバッグにワークを入れた。