光を背負う、僕ら。―第１楽章―

おもむろに、適当にページを開いた。



開けたページには、たくさんの言葉がびっしりと書かれている。



あたしはそこにある言葉を、歌うように口ずさみ出した。






「誰も気がつかないんだ
すでに君も
すでに僕も
光を背負っているというのに―…
誰もが背負うその光
それを前に突き出せるかは
君や、僕しだい
僕らはまだ 旅の途中
光を背負い 前に進む
辿り着く場所は
いつだって希望の場所なんだ
いつか僕ら
また会う日願って
旅立つよ―… 」






あたしふぅーと一息をついた後、ページをめくった。



そこはさっきのページと同様に、たくさんの言葉でびっしりと埋められている。



あたしはさっきよりはっきりとした声で、言葉にメロディーを乗せて歌い出した。





「夢は夢のままで
誰かが言ったその言葉
今もまだ
僕の胸に突き刺さってる
夢はいつも遠いから
夢なんて叶わない
そんなことを言う人達は
夢を持っていないの？
夢を失った人達は
何を見ながら生きるだろう
僕は今も 夢に臆病
だから背を向けていた
夢を持てたら
前を向けますか？
この答えは
いつも僕の中にあるんだろう… 」