光を背負う、僕ら。―第1楽章―
どうやら、何を作るということはまだ考えていなかったらしい。
伸一君は「うーん…」と、眉間にしわを寄せる。
けどすぐに、何かをひらめいたような、達成感溢れる表情になった。
「全員の呼び名を、下の名前で呼び捨てにしないか?」
「呼び捨て…?」
「そう、呼び捨て。せっかく運命仲間なんだし、ちょっとでも仲良くしたいって俺は思ってる。そのためにはまず、呼び名だと思うんだ。」
呼び捨て…。
頭の中で、考える。
呼び捨てってことは、伸一君や達也君や真奈ちゃんのことを、“伸一”や“達也”や“真奈”って呼ぶことになる。
頭の中で名前を呼んでみただけなのに、一瞬くすぐったいような感じがした。
達也君や真奈ちゃんのことを呼び捨てにすることは、対して抵抗など感じない。
だけど伸一君の名前は、好きな人の名前。
どこか、気恥ずかしいものを感じる。
だからと言って、「呼び捨てで呼ぶのは嫌」なんてことも言えない。
あたしは交錯する微妙な気持ちと葛藤した末、出た答えを口にする。
「…呼び捨てで呼ぶの、いいと思う。」
あたしがそう言うと、伸一君は嬉しそうに笑ってくれた。
伸一君は「うーん…」と、眉間にしわを寄せる。
けどすぐに、何かをひらめいたような、達成感溢れる表情になった。
「全員の呼び名を、下の名前で呼び捨てにしないか?」
「呼び捨て…?」
「そう、呼び捨て。せっかく運命仲間なんだし、ちょっとでも仲良くしたいって俺は思ってる。そのためにはまず、呼び名だと思うんだ。」
呼び捨て…。
頭の中で、考える。
呼び捨てってことは、伸一君や達也君や真奈ちゃんのことを、“伸一”や“達也”や“真奈”って呼ぶことになる。
頭の中で名前を呼んでみただけなのに、一瞬くすぐったいような感じがした。
達也君や真奈ちゃんのことを呼び捨てにすることは、対して抵抗など感じない。
だけど伸一君の名前は、好きな人の名前。
どこか、気恥ずかしいものを感じる。
だからと言って、「呼び捨てで呼ぶのは嫌」なんてことも言えない。
あたしは交錯する微妙な気持ちと葛藤した末、出た答えを口にする。
「…呼び捨てで呼ぶの、いいと思う。」
あたしがそう言うと、伸一君は嬉しそうに笑ってくれた。