光を背負う、僕ら。―第1楽章―
「さっき佐奈、俺らのこと呼び捨てにしたよな?」
「おぅ、間違いない。…ってことは俺ら、これで運命仲間だな!」
伸一は、今日一番のはしゃぎようだった。
今度はその様子を見て、プッとまた笑ってしまった。
すると二人もなぜか笑い出して、三人で大笑いした。
周りの人から見れば何を笑っているのかわからない状況だったけど、あたし達は気にせず笑って盛り上がった。
多分あたしはこの時、「世界で一番幸せ」と言ってもいいほど、幸せだったんだと思う。
楽しい仲間に囲まれて、好きな人に名前を呼ばれて、あたしも好きな人の名前を呼び捨てで呼ぶ。
とても幸せな瞬間だった。
そしてこれが、あたしが伸一君のことを呼び捨てに出来た頃の始まりだった。
そして、それがずっと続くわけではないと知らずにいたあの頃――。
班ポスターを書いた次の日、風邪が治って登校してきた真奈ちゃんに、三人で昨日のことを話した。
そしてあたしは真奈ちゃんのことを真奈と呼ぶようになり、真奈ちゃんもあたしを佐奈と呼ぶようになって、あたし達は以前よりうんと仲良くなった。
「おぅ、間違いない。…ってことは俺ら、これで運命仲間だな!」
伸一は、今日一番のはしゃぎようだった。
今度はその様子を見て、プッとまた笑ってしまった。
すると二人もなぜか笑い出して、三人で大笑いした。
周りの人から見れば何を笑っているのかわからない状況だったけど、あたし達は気にせず笑って盛り上がった。
多分あたしはこの時、「世界で一番幸せ」と言ってもいいほど、幸せだったんだと思う。
楽しい仲間に囲まれて、好きな人に名前を呼ばれて、あたしも好きな人の名前を呼び捨てで呼ぶ。
とても幸せな瞬間だった。
そしてこれが、あたしが伸一君のことを呼び捨てに出来た頃の始まりだった。
そして、それがずっと続くわけではないと知らずにいたあの頃――。
班ポスターを書いた次の日、風邪が治って登校してきた真奈ちゃんに、三人で昨日のことを話した。
そしてあたしは真奈ちゃんのことを真奈と呼ぶようになり、真奈ちゃんもあたしを佐奈と呼ぶようになって、あたし達は以前よりうんと仲良くなった。