光を背負う、僕ら。―第1楽章―
あたしの……席。




どんどん緊張で鼓動が早くなっていく。




伸一と、また一緒の班になりたい。



どうか…お願い――…。




緊張しながら、黒板に目を向けた。



たくさんの人の名前が書かれた黒板。



順番に目を通した時、自分の名前を見つけた。



席は、窓側から二列目の前から一番目の席。



伸一と、まったく正反対の方にある席だ…。




あたしは自分の席を知った途端、なんとも言えない絶望感に飲み込まれた。




…そっか。


同じ班にはなれなかったんだ…。




肩をがっくりと落とすあたしに伸一は言った。




「おっ、達也と佐奈、隣りの席だな。しかもまた同じ班なんて、良かったじゃん!」




あたしには、伸一がやけに嬉しそうに言っているように見える。




…ズキン




突然、胸をグサリと刺されたような痛みを感じた。



伸一は、あたしと達也がまた同じ班になれて「良かったな」と言ってくれる。




なのに、どうしてだろう。



伸一の言葉なのに、心から喜べない。



伸一と同じ班になれなかったから?





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