光を背負う、僕ら。―第１楽章―

気持ちの真偽

季節は刻々と流れて、淡いピンクの桜が花びらを開く、春が訪れていた。



小学五年生だったあたしは進級し、最高学年の六年生になった。



時間の流れは、年々早くなっているように感じられる。



一年前、伸一と同じクラスになれたことで心が弾んだあの日は、未だに昨日のように感じられた。



…そうだ。


あの日はとても幸せだった。



だけど今日のあたしは、友達と喋っていてもどこか上の空だった。




小学校生活最後のクラスを、先ほど昇降口に貼られたプリントで確認してきた。



そこにあったのは、予想していたというかなんというか…。



とりあえず、あたしにとっては一番最悪なクラス替えと言っても過言ではない結果だった。