光を背負う、僕ら。―第１楽章―
あと夏休み直前のこの時期は、夏休みに行われる高校の体験入学やオープンスクールの申し込みなどで忙しい。




『自分の目で確かめたほうが、きっといい』



『興味がない学校に行ってみるのも、視野が広がっていい』




そう言った言葉を担任の先生が口にするのは、最近では日常茶飯事のこととなった。



それとともに、たくさんの高校の体験入学などの案内や参加申し込みについてのプリントを配られることが多くなった。



これでは嫌でも、受験を意識させられる。



考えたくないと、何度も思った進路のことが…。





あたしは、爽守高校の体験入学の申込書を提出した。



もちろんそれは、お母さんの提案でだった。




『爽守高校に行くんだから、しっかり学校のことを見てくるのよ』




そう言われて行くことになった爽守高校の体験入学。



あたしはあまり、乗り気になれなかった。





どうしたら、このことで悩む日がなくなるのかな…。



あたしがちゃんと、夢を叶えるために行きたい学校が見つかったなら…。



お母さんにも反対されない、そんな夢を……。





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