光を背負う、僕ら。―第1楽章―

揺るぎない決意

全ての事情を聞きたい。



その思いだけが、今のあたしを動かしていた――。





あたしは最後の勇気を振り絞って、緊張で震える唇を動かした。




「…どうしてお母さんは、嘘ついてたの?自分は東條学園じゃなくて、爽守高校の卒業生だって。」



「それは……。」




お母さんの言葉はそこで詰まってしまい、しばらく沈黙が訪れた。



その沈黙がやけに重苦しくて、圧力を感じる。



お母さんはしばらく、口を開かなかった。



だからと言ってあたしは、それ以上お母さんに質問して迫ることはしなかった。



きっと、ちゃんと、答えてくれると信じていたから――。





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