光を背負う、僕ら。―第1楽章―
――最寄り駅から、約30分後。
「あっ!あれだよね?東條学園って。」
東條学園の最寄りの駅からしばらく歩いていていると、前方に大きな建物が現れた。
さっきまで歩いてきた道の周りに立ち並ぶ住宅街とは、その場所だけ違うように見える。
「うわぁ!大きいねー。」
目の前に現れた建物を見上げながら開いた口が、ぽっかり開いたまま塞がらない。
明日美も流歌も、突如現れた巨大な物体に対して同じような反応を示していた。
「なんか、思ってたよりも大きい。」
「なんか、圧倒されちゃうね。」
初めて見る東條学園の外観を、二人は興味ありげに見ていた。
そんな中あたしの心境だけは、二人と違っていた。
淡いブラウンや白色の壁で出来た、建物の数々。
豪華を思わせる、大きな正門。
その姿は、お母さんに見せてもらった卒業アルバムの中に載っていた写真と、まったく変わっていなかった。
それを見た瞬間、あたしの心は弾んでいたんだ。
……なんだか、変な気分。
ついさっきまでは怖じ気づいたりしていたのに、今は実物を見た瞬間、わくわくしてるなんて。
「あっ!あれだよね?東條学園って。」
東條学園の最寄りの駅からしばらく歩いていていると、前方に大きな建物が現れた。
さっきまで歩いてきた道の周りに立ち並ぶ住宅街とは、その場所だけ違うように見える。
「うわぁ!大きいねー。」
目の前に現れた建物を見上げながら開いた口が、ぽっかり開いたまま塞がらない。
明日美も流歌も、突如現れた巨大な物体に対して同じような反応を示していた。
「なんか、思ってたよりも大きい。」
「なんか、圧倒されちゃうね。」
初めて見る東條学園の外観を、二人は興味ありげに見ていた。
そんな中あたしの心境だけは、二人と違っていた。
淡いブラウンや白色の壁で出来た、建物の数々。
豪華を思わせる、大きな正門。
その姿は、お母さんに見せてもらった卒業アルバムの中に載っていた写真と、まったく変わっていなかった。
それを見た瞬間、あたしの心は弾んでいたんだ。
……なんだか、変な気分。
ついさっきまでは怖じ気づいたりしていたのに、今は実物を見た瞬間、わくわくしてるなんて。