光を背負う、僕ら。―第1楽章―
手を上げる人物がいるとは、誰も思っていなかった。



それがまして自分達の同級生とは、誰も想像していない。



だからこそ、みんなが驚いていた。



そしてその驚きの規模を表すかのように、ざわめきは絶える気配を見せずに続いていく。




「小春ちゃんって、やっぱさすがだよね。母親が母親なだけあって、根性があるって言うの?やることが人よりずば抜けてる。」




明日美の言葉に、同感だった。



流歌もあたしと同じらしく、真剣な面持ちで小春ちゃんを見たままうなずいている。




そう。


小春ちゃんはいつだってこうだった。



いつも一目置く存在で、誰よりも一歩二歩先を歩いていく。



時には人が引き受けないことを自ら進んで引き受けたり、何事にも積極的に挑んでいく。



小春ちゃんは、そんな誰もが憧れたりしそうな中心的人物。



性格がしっかりしているから、リーダー格となって人の先頭に立てるのかもしれない。



母親が有名なピアニストだからこそ持つ、責任感や努力があるのかもしれない。



小春ちゃんがそんな人でいられる理由は、正確にはわからないけどたくさんあるんだと思う。





< 359 / 546 >

この作品をシェア

pagetop