光を背負う、僕ら。―第1楽章―
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―――



あれは、いつのことだっただろう。



懐かしいメロディーとともに蘇るのは、まだ楽しくピアノを弾いていた時の思い出――。




♪~♪~♪♪♪♪~♪




昼下がりの日曜日。



麻木家のリビングには、優しいピアノの音が響いていた。




「…おかあさん。」




♪♪♪~♪――




幼稚園児だったあたしがそう呼んだ時、お母さんは静かに手を止める。



そしてお母さんによって奏でられていた曲は、余韻を残しながら途絶えていった。



ピアノを弾いていたお母さんが座っている大きなイスに、あたしは一緒に座っていた。



そして隣りに座るお母さんを見上げながらじっと見つめていると、演奏をやめたお母さんがあたしを見下ろす。




「ん?どうしたの?」




優しいメロディーのようにふんわりとした笑顔を、幼いあたしに向けながら。




「さっき弾いてた曲、なんていう曲なのー?」




お母さんと目があったあたしは、さっきからずっと疑問に思っていたことを口にする。



するとお母さんは口元を緩めながら、丁寧に説明をしてくれた。





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