光を背負う、僕ら。―第1楽章―
嬉しいはずだよね。
だって、音楽界の登竜門でトップに立つ人物に褒めてもらったのだから。
嬉しそうに微笑む小春を見ていると、不思議なことにあたしまで嬉しくなっていた。
「君も、小春さんに負けないぐらいのいい演奏だったよ。」
「えっ…。」
学園長の言葉に驚いて視線を小春ちゃんから移す。
すると、今度は学園長はあたしを見ていた。
……何故か、とても懐かしむように。
「君の演奏を聞いていると、昔の教え子を思い出すよ。君の演奏は、本人と間違いそうになるほどよく似ていた。」
昔の教え子…。
学園長はその教え子の面影をあたしに重ね合わせるように見ていた。
「その子は、香澄さんに劣らないピアノの才能を持っていてね。高等部から入学してきた生徒の割りには、初等部から入学している生徒と同じ実力を持っていた。初めてその子のピアノを聞いた時は、本当に天才だと思ったものだ。」
ドクンッ…と、鼓動が一際高くなった。
それをきっかけに心臓が徐々にスピードを上げて、バクバクとうるさい音を鳴らしだす。
だって、音楽界の登竜門でトップに立つ人物に褒めてもらったのだから。
嬉しそうに微笑む小春を見ていると、不思議なことにあたしまで嬉しくなっていた。
「君も、小春さんに負けないぐらいのいい演奏だったよ。」
「えっ…。」
学園長の言葉に驚いて視線を小春ちゃんから移す。
すると、今度は学園長はあたしを見ていた。
……何故か、とても懐かしむように。
「君の演奏を聞いていると、昔の教え子を思い出すよ。君の演奏は、本人と間違いそうになるほどよく似ていた。」
昔の教え子…。
学園長はその教え子の面影をあたしに重ね合わせるように見ていた。
「その子は、香澄さんに劣らないピアノの才能を持っていてね。高等部から入学してきた生徒の割りには、初等部から入学している生徒と同じ実力を持っていた。初めてその子のピアノを聞いた時は、本当に天才だと思ったものだ。」
ドクンッ…と、鼓動が一際高くなった。
それをきっかけに心臓が徐々にスピードを上げて、バクバクとうるさい音を鳴らしだす。