光を背負う、僕ら。―第1楽章―



だけど、よく考えてみると残された道がちゃんとある。



それはちゃんと、みんなと向かい合うこと。


そしてこれからの自分を、見つめ直すこと。



それが今のあたしに残された、行くべき道だ。




…決めたんだ。

自分の好きなものは、好きだって言えるようになりたいって。



お母さんに自分の想いと夢を打ち明けたとき。


心の片隅でだけど、しっかりと自分に誓った。



もう。

この心の光である自分の夢を、手放したりしないって――。




たとえ、踏み出した先の道が歪んでいたとしても。


歩けないわけじゃない。



時間は他の人よりかかってしまうかもしれない。


だけど、歩けばちゃんとその先のゴールに辿り着けるんだ。



人より苦労してもいい。

無理だと反対されてもいい。


――あたしはこの道を歩いていく。




重苦しい空気が流れてしまった体験入学の中で。


あたしは固く決意をした。



この先に待ち侘びているどんな困難だって、乗り越えてみせると――。



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