アタシとお兄ちゃん。


あたしが必死に考えていると、あたしの手がぎゅっと握られ、そのまま、玄関へと引っ張られた。

サンダルを履き、あたしは、家を出た。


背中には、お母さんの怒鳴り声。


「恵美華っ!!大輝っ!!待ちなさいっっ!」


あたしは、お兄ちゃんの手をしっかり握り、お兄ちゃんが走る方向に向かって全力で走った。


左手には、お兄ちゃんの手。


右手には、お兄ちゃんにあげるプレゼント。
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