ただすきだから・・


【あっ! 秋人?】


あ、悠里。 じゃやっぱりさっきのって、間違いじゃなかったんだ。


「うん、そーだけど・・・?」


やっぱり俺のことすきだって?


…なわけねーな。 やべぇ、俺頭イカれてきたわ・・・。


あるわけもない妄想をしている自分に、呆れる。



【あの・・・ね? もしかして…奈由とケンカ…とかしてる?】



「え…なんで?」




ちょービビった。


エスパーか、悠里は!? …あ、単に奈由が言っただけか。 てか、奈由なんでそんなこと、わざわざ悠里に言ってんだよ!? 明日なんか奢らせねーと!



「奈由がそーいった?」



【うっううん! 違くて…なんか… 違うならいいんだけどね!?】



え!? 奈由が言ったんじゃねーの?

じゃあなんで…?



「や、ちがくは・・・ないけど」


俺がそう言うと、悠里は、【やっぱり…】とため息をまじえていった。



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