ただすきだから・・


「あき…と? どうしたの?」

なんか秋人が静かなのって、初めてで
どう接していいかわからず、
ちょっと控えめに聞いた。

「…」


秋人は、
黙ったまま。


――そのまま、数分が経った。


どうしていいのかわからない。
ただ黙って、秋人を見つめるだけのあたし。
時々、時計を見ながら、次の授業のことを
ほんのちょっと、考える。


秋人…?


とまどうあたし。


「…」

「昨日…な」



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