ただすきだから・・
「知ったふうなこと言うな!! お前に俺の気持ちなんかわかるかよっ!!」
そんなことを言う秋人。
何…言ってんの?
分かるに決まってんじゃん。好きな人に好きな人がいると分かったときの苦しみ。辛さ。ハンパじゃないことくらいわかってる。だから言わなかったんだって。なんで、わかってくれないの…?
だから、つい…
「わかるよっ!!!!」
大声を上げたあたしに、ちょっと驚いた顔をする秋人。でもすぐにさっきまでの顔に戻る。
「何がわかんだよっ!!」
「もーいいっ!! もう知らない!! 秋人のばかっ!!!」
頭に血が上って、思わずそう言っていた。