ただすきだから・・


「奈由ーちょこっち来てっ」


「嫌だ(笑)」


そんなやりとりが聞こえた。やっぱ…ムカつく。


奈由って呼んでんじゃねぇよ。


そんなやつに笑ってんじゃねぇよ。


ふと、読んでいた雑誌から顔を上げた。ら――


こっちを見ていた奈由と、視線がぶつかった。


目を逸らさない奈由。


なのに

「奈由ーー!」


遠くでアイツの声が聞こえると、さっとアイツのほうを見る。


はぁ?



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