ただすきだから・・


「いいけど… 奈由、どした? 泣きそうだよ?」

お姉ちゃんの言葉に、驚いた。


「えっ?」


それまで、自分が泣きそうな顔をして言っていたことに、気付いた。


…あたし、泣きそうな顔、してたんだ。


「やっべつに…これは眠かったから! あくびばっかしちゃってさ~ ふわぁぁ」



あははっ、と笑うあたしに「そう…」とちょっと不服そうなお姉ちゃん。


お姉ちゃんたら、こういうときだけ鋭いんだからっ!!!


「…で、行ってくれるよね?」


そう聞くと、お姉ちゃんは、



「ええ、いいわよ」


と、ニコッと笑顔で答えてくれた。


「ありがとっ」




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