あなたのペット的生活
立ち上がりかけたのを佐助に制され、私はそのままゆっくりと腰を下ろした。
「そういえば、マンガ、孝ちゃんさん持ってかなかったね。俺帰るときに渡そうか?」
佐助は青のレンタルショップの袋を指差して笑ったけど、これは自分で渡したい。
孝ちゃんに会える口実になるし。
「ううん。私が渡すから」
「そう?んじゃ、また明日、学校でな」
「うん。またね」
こうして佐助は帰った。
佐助も孝ちゃんもいない部屋。
なんだか少しだけ広く感じた。