あなたのペット的生活


涙がでたら苦しい言い訳なんてできないのはわかってるのに。


それでも止めようとしても溢れ出す。




「我慢すんな」

そっと孝ちゃんの大きくてあったかい手のひらが額に触れた。




「……こう、ちゃん……っ……っく…………」

「どした?」

「彼女、なんか作らないでぇ……作っちゃ、やだよ〜……」



無理なこと言ってるのは分かってる。


だけど、私はまだ、孝ちゃんとこの空気を楽しみたいの。



バカバカ言い合って、パシりになって、だけど傍にいてくれる。


そんな関係でいたいの。





< 201 / 422 >

この作品をシェア

pagetop